スリランカ情報技術分野人材育成計画

本プロジェクトは、スリランカ民主社会主義共和国政府によってコロンボ大学スクール・オブ・コンピューティング(UCSC)において実施されております。日本政府は、国際協力機構(JICA)を通じた技術協力プロジェクトとして協力しております。プロジェクト期間は、2002年6月から2005年5月までです。
プロジェクト及び協力の概要 WBT入門 プロジェクト活動及び協力活動 プロジェクトの運営管理
1.名   称

スリランカ情報技術分野人材育成計画

2.協力期間

2002年6月1日〜2005年5月31日 (3年間)

3.最終目標

スリランカ産業界における情報技術(IT)関連人材の質及び量が改善されること

4.目   的

大学、IT研修機関及び産業界のIT関連人材のために、スリランカの産業界のニーズに適合したIT研修を、より効果的かつより効率的な方法で実施できるように、コロンボ大学スクール・オブ・コンピューティング(UCSC)の能力が向上すること

5.成   果

  • UCSCの組織・機能が強化されること
  • カウンターパートがWeb Based Training (WBT) を実施できる技能と技術を習得すること
  • UCSCが、WBTに関するIT研修を実施すること
  • UCSCが、WBTコースを実施すること
  • UCSCにおいてWBT関連の研究開発能力が強化されること
6.日本側の貢献

日本人専門家の派遣、機材供与、日本におけるカウンターパート研修

7.スリ・ランカ側の貢献

カウンターパートの確保、施設の提供、ローカル・コスト負担


UCSC : (University of Colombo School of Computing:コロンボ大学スクール・オブ・コンピューティング) は、コロンボ大学のコンピュータ・テクノロジー・センター(ICT)とコンピュータ・サイエンス学科(DCS)が統合され、2002年9月1日に設立されました。

ADMTC : (Advanced Digital Media Technology Centre:先端デジタル・メディア技術センター) は、UCSCの下に設立されたセンターで、最先端のデジタル・スタジオ、研修室、研究開発室などを備え、WBT研修講師やWBTコンテンツ開発者を対象とした研修、WBTモジュールの開発、WBT関連の研究開発などを実施します。

JICA : (Japan International Cooperation Agency:国際協力機構)は、日本の独立行政法人で、政府開発援助(ODA)プログラムを実施しております。

WBT : (Web Based Training) 「WBT入門」を参照ください。

CBT : (Computer Based Training) コンピュータを使った研修

e-Learning : 情報通信技術をを使った教育システム

C/P : (Counterpart) カウンターパート

R&D : (Research and Development) 研究開発

LMS : (Learning Management System) e-Learning やWBTを実現するシステム


実行計画



経 緯

2002年 1月25日
2002年 6月 1日
2002年 9月 1日
2002年 9月23日
2003年10月23日
2003年11日 3日
2003年12月19日

本プロジェクトに関するレコード・オブ・ディスカッションズ(R/D)署名交換
本プロジェクトの開始
UCSC設立
ADMTC開所、日本人短期専門家によるC/P研修開始
WBTに関するワークショップの実施
WBTに関する研修の開始
本プロジェクトの中間評価の実施


WBT (Web Based Training) とは

WBT (Web Based Training) とは、ウェッブ(Web、WWW)技術を利用した遠隔教育システムあるいはイーラーニング (e-Learning) のひとつです。WBTには、遠隔教育、コンピュータ教育 (Computer Based Training: CBT) 及びインターネット技術が統合されております。インターネットを通じて、オンラインによる双方向(インターラクティブな)教育研修システムを実現しております。

WBTによる学習方法
  • 文章、図形、写真、表などを含むドキュメントをコンピュータ画面に表示し読むことができます。
  • コンピュータ上で実演されるプレゼンテーションやデモンストレーションを見ることができます。
  • コンピュータで講義や討議を聞くことができます。
  • 宿題や報告書を書き、指導者に電子メールで送る ことができます。
  • 電子メールで指導者に質問をしたり、助言を求めることができます。
  • コンピュータでテストを受けることができます。
  • 仲間や指導者とチャット・ルームや電子掲示板で討議をしたり、意見交換ができます。
  • インターネットを通じて、検索したり、調べたりすることができます。

WBTによる学習を希望する人は、インターネットに接続されたコンピュータを用意し、希望するコースを選択し、申し込むだけです。
WBTの長所・有利な点

WBTによる学習は、従来の学習方法と比べて、次のように種々の長所や有利な点があります。

  • 学習者にとって、WBTは、いつでも、どこでも、自由なペースで、自律的にかつ積極的に学習できる方法です。
  • 大学、教育機関や企業にとって、WBTは、交通費、施設費、消耗品や給料などのコストを削減することによって、人々を効果的に効率的に研修することができる方法です。また、研修コースや教材を柔軟かつ迅速に変更したり更新することができます。
いかにWBTを活用し、WBTに参画するか

WBTには何が必要か

スリランカにおけるWBTを推進

スリランカの産業界のIT関連の人材の量及び質を改善するために、UCSCは、大学、IT研修機関、産業界のIT関連人材のためのIT研修や関連の活動の能力を向上させております。具体的には、次のことを実施します。

  • WBTに関する研修の実施
  • WBTモジュールの開発とその実施
  • WBT関連の研究開発の実施
1.WBTに関する研修

スリランカのおいてWBTやe-LearningのためのIT関連の人材(WBTコンテンツ開発者、IT指導員など)を育成するために、UCSCは、次のようなWBTに関する研修コースを実施しております。

1. e-Learningのためのインストラクショナル・デザイン手法に関するワークショップ

目的:このワークシップは、WBTやe-Learningのコンテンツの決定、設計及び開発について、理論の講義と実習を行うものです。参加者は、効果的なWBTやe-Learningのコンテンツ開発に必要な技能を身につけることができます。

内容:インストラクショナル・デザイン/WBT/e-Learning とは? 子供と大人の学習概念、インストラク ショナル・デザインのシステム・モデル、分析手法、コースマップの作成、WBT/e-Learningのため の活動、評価手法、ストリーボードの作成、WBT/e-Learning用ホームページの設計、WBTプ ロジェクトの管理 


2. オープン・ソース環境を使ったe-Learningコンテンツ開発及び提供

目的:このコースは、WBT/e-Learningコンテンツを開発するためのツールを教えるものです。参加者は、 イメージやアニメーションを使ったマルチメディアコンテンツの開発ができるようになります。また、オープンソースのLMSのインストール、設定、運用もできるようになります。

内容:LMSの概要と実習、インストラクショナルデザイン手法、ダイナミックHTMLを使ったコンテンツ・オーサリング、Photoshopによる画像処理、Flashによるアニメーション処理


3. CD-ROM用マルチメディアコンテンツ開発のためのツールと技術

目的:このコースはインタラクティブなCBT/WBTのコンテンツを開発するために必要な概念や手法を教えるものです。参加者は、開発ツールとしてFlashを使ってコンテンツ開発ができるようになります。

内容:インストラクショナル・デザイン手法、Flash開発環境、Flashによる基本制作、Flashアニメーション、Flashスクリプトによるユーザ・インターフェイス処理、CBT/WBT用コンテンツ開発

これらの研修コースは定期的にカリキュラム、内容の見直しを行なっています。さらに上級者向けコースを開催しています。

2.WBTモジュールの開発及びその実施

WBTモジュールの開発及び実施は、次のプロセスで行われます。


WBTモジュールとしては、Javaを使ったプログラミングの基礎、コンピュータ・ネットワークと通信、コンピュータ操作基礎、ICTのための英語など8件が開発され、UCSCで研修が実施されます。

3.WBTに関する研究開発

WBTに関する3つの課題が選定され、3人の豊橋技術科学大学の先生の指導のもとに研究開発が進められています。

  1. ヒューマン・インターフェイス
    分 野:WBTのためのマルチメディア・データベース・システムの研究
    協 力:新田恒雄 豊橋技術科学大学教授
    ヘッド:Dr. D. D. Karunaratna
  2. 3次元グラフィックス
    分 野:3次元グラフィックス及び仮想現実に関する研究
    協 力:金子豊久 豊橋技術科学大学教授
    ヘッド:Dr. N. D. Kodikara
  3. 音声認識
    分 野:音声認識に関する研究
    協 力:新田恒雄 豊橋技術科学大学教授
    ヘッド:Mr. S. T. Nandasara
上級スタッフ及び専門家
  • 総括責任者
  • 実施調整責任者(研究)
  • 実施調整責任者(ADMTC)
  • チーフアドバイザー
  • テクニカルコーディネーター
合同調整委員会(JCC)
  • 教育省
  • 海外援助局
  • 国家開発局
  • 大学助成委員会
  • コロンボ大学評議員会
  • IT担当省
  • UCSC
  • 産業−大学フォーラム議長
  • JICA
産業−大学フォーラム(IUF)
  • 教育省
  • 大学助成委員会
  • 副学長の指名者 (コロンボ、モラトワ 、ペラデニヤ、ケラニヤ、ルフナの各大学)
  • 工業・観光・投資促進省
  • 科学・技術省
  • スリランカ情報技術産業連盟(FITIS)
  • コンピュータ研修機関協会(ACTOS)
  • スリランカソフトウェア産業協会(SLASI)
  • ソフトウェア輸出者協会(SEA)
  • インターネットサービスプロバイダ協会(LISPA)
  • セイロン商業会議所(CCC)
  • スリランカ投資委員会(BOI)
  • UCSC
  • 情報技術常任委員会
  • JICA
実施体制



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